こんなに違う?!2社の求める人物像を分析してみた! | 新卒就活.com

2016/08/23更新

こんなに違う?!2社の求める人物像を分析してみた!

みん就活用5つのポイント
就活中には「求める人物像」という言葉をよく耳にします。企業が「こんな人を採用したい!」と考える人物像のことです。企業はたくさんありますので、当然各社によって「求める人物像」は変わってきます。同じ業界内ですと「求める人物像」は似通ってきますが、根本的な企業理念や仕事観が異なる以上、やはり微妙であれ違いは出てきます。

しかし「実際、そんなに違うものなのか?」と感じる就活生も多いのではないでしょうか。そこで今回は「求める人物像」とは、どこまで違うものなのか、それを見ていきたいと思います。今回は事業における強みや弱みが見え難いサービス業、その一例として学生にも人気の高い人材業界の2社を例としてみたいと思います。

前提
今回は、採用ホームページの一部(企業理念、社員インタビューなど)を参照して比較を行っていますが、勿論その程度では不十分です。実際には説明会やOB・OG訪問などで、より仔細に企業実態を知ることが必要です。この分析の目的は「ホームページから見える情報だけでも、求める人物像はここまで違う」ことを実感してもらうことです。

インテリジェンスとパソナの求める人物像
人材業界の中でも名の知れたインテリジェンスとパソナの2社を比較してみたいと思います。両社は派遣や紹介など特定の事業だけではなく、各種人材サービスを広く展開しています。

1. 企業理念の比較

インテリジェンス
「人と組織を多様な形で結ぶ『インフラとしての人材サービス』を提供し、社会発展に貢献する」

パソナ
「社会の問題点を解決する」

採用ホームページから両社の理念を一行で引っ張りますと、こうなります。
実際には、パソナも「人々の人生設計を豊かにする社会インフラを創造すること」をミッションに掲げていたり、また両社とも社員のキャリア開発と活躍の機会の提供を一つの使命として持つなど、かなり似通っています。この点からも「企業理念に共感しました」という志望理由だけでは、採用担当者も「他にも似たような会社はあるけど?」と疑問に感じざるを得ないことが分かります。

2. 行動規範

インテリジェンス「5DNA」
パソナ「働楽人」

掲げた企業理念を実戦していく上で、大切にしている行動原理を両社共に掲げています。
インテリジェンスは、具体的には「社会価値の創造」「顧客志向」「プロフェッショナリズム」「チームプレー」「挑戦と変革」という5つの要素を社員が持つべき「DNA」として掲げています。
対してパソナは「働くを創る」「人生を楽しむ」「人財を育む」ことを目指して仕事に取り組む姿勢を強調しています。

こうして見ると様々な表現が並んでいますが、実際に採用ホームページをご覧頂きますと、両社共に似たような意味合いのことが細かく書かれていることに気づきます。
両社の明確な違いは、インテリジェンスが社員の行動規範として明確に「5DNA」を定義している点です。たとえば「プロフェッショナリズム」とは、「組織の目標と個人の役割を理解した上で主体的に行動し、責任を果たす」こととかなり具体的に定義されています。
対して、パソナの方は理念に近しいものであり、抽象的です。明確に社員の行動を規定してはいません。逆に言えば、理念という軸から逸れなければ自由度の高い働き方ができる可能性がありそうです(勿論実態は確認しなければ分かりませんが)
インテリジェンスの方は明確な行動規範があるため、たとえば困難に直面した時でも立ち返るべき指針が持てます。対して、パソナの方は「どう振る舞えば良いのか?」という拠り所が抽象的なため、ややストレス耐性が求められるかもしれません。

3. 評価制度

こうした行動規範「社員は働く上でなにを大切にしているのか?」は、評価制度を確認すれば分かります。どういった基準で評価しているのか、それは即ち会社が社員に求めているものだからです。両社の具体的な評価制度については記載されていませんでしたが、ここで一つだけ、昇給の回数を見てみたいと思います。

両社は昇給の回数が異なります。パソナが1回に対してインテリジェンスが2回です。ここから察するに、インテリジェンスは少なくとも半年のスパンで社員の評価を行っていることが分かります。5DNAという行動原理を明確に掲げているからこそ、それがキチンと浸透しているのか、丁寧に見極めているのかもしれません。逆に言えば、それだけこの5DNAを大切にしていることが分かります。評価項目も、おそらく5DNAが実践できているか否かだと想像できます。

勿論、パソナも昇給のタイミングが1回なだけで、評価自体はたとえば四半期単位で行い、その総合結果で昇給を決定しているかもしれません。ですが、こうして仮定を置いていくことで疑問点が見えてきます。それを説明会やOB・OG訪問でぶつけるのが企業分析です。企業分析で大切なのは調べることもそうですが、それ以上にこうした想像力です。

4. 事業内容

両社の事業内容には、細かい違いはあれど、大きな違いはさほど多くありません。
明確な違いは、インテリジェンスがアルバイト求人事業を展開していること、そしてアルバイトと人材紹介向けの求人サイトを持っていることです。媒体を持っていることが、パソナとの決定的な違いとなっていると言えるでしょう。
そのため、インテリジェンスでは、高校生から高齢者まで幅広い顧客を想定・意識して仕事に取り組む必要があります。パソナでも当然その視点は必要ですが、インテリジェンスほど幅広い視点を持つことは求められないでしょう。

5. 社員インタビュー

インテリジェンスのインタビューは「自社志望理由や仕事内容」についてが多いですが、パソナの方は課外活動や自身の夢にまつわる話が多いです。ビジネスパーソンとしての魅力は前者の方が分かりやすいですが、人となりが分かるのは後者です。インテリジェンスは「ビジネスパーソンとしての魅力」をアピールしたく、パソナは「社員の素の人となり」が魅力なのかもしれません。前者はとにかくビジネスに熱い人を求め、後者はビジネス以外にも様々なことに幅広く感受性の豊かな人を求めているのかもしれません。

また、社員インタビューでは、実際に仕事の内容が分かるインタビューを見るのがオススメです。特に困難を乗り越えた時の経験、成長できたと感じた時の経験などは、会社が求める働き方が垣間見えるので、求める人物像の分析に大きく役立ちます。

6. 振り返り

インテリジェンス

  • (理念・行動規範)5DNAに共感してくれる人
  • (評価制度)短いスパンの中でもスピード感をもって成果を出せる人
  • (社員インタビュー)ビジネスに熱い人

パソナ

  • (理念・行動規範)行動指針がなくとも理念の実現に向けて動ける柔軟な人
  • (評価制度)ある程度長いスパンでもモチベーションを保てる人
  • (社員インタビュー)ビジネス以外にも幅広く感受性の豊かな人

以上、本当にざっくりですが、求める人物像は同じ業界でもかなり経路が変わってきます。上記の項目を眺めるだけでは不十分です。実際には企業の今後の事業戦略なども合わせて確認しなければなりません。そこまで細かく行くと、上の分析はかなり穴があることも分かるでしょう。
大切なのは、想像力を働かせることです。常に「企業はどんな能力を持っている人が欲しいのか?」「企業はどんな価値観、考え方の人を求めているのか?」その視点を忘れずにホームページや説明会を経て、求める人物像を明らかにしていかなければなりません。