周りに差をつける自己PRは経営・採用戦略を知ることから | 新卒就活.com

2016/08/24更新

周りに差をつける自己PRは経営・採用戦略を知ることから

企業研究の中で、事業内容・ビジネスモデルや仕事内容について調べる学生は多いですが、経営戦略や採用戦略まで踏みこんで調べる学生は、あまり多くありません。ですが、戦略に目を通すことで、企業が求める人材がより明確になってきます。つまり、それだけ内定に近づけるというわけです。
今回は、特に学生が軽視しがちな「経営戦略」「採用戦略」について、今回は詳しく見ていきたいと思います。

1. 経営戦略の下に採用戦略がある

企業の人事部には、採用戦略というものがあります。採用戦略とは、どの部署でどういった人員を何人(新卒、中途、非正規雇用で)採用するのか、その為にどういった選考を行うのか等をまとめたものです。人事部は、この採用戦略に則って、採用活動を行います。
では、この「こんな学生を何人採用する」という計画は、どのように決定されるのか? それは紛れもなく「経営戦略」や「事業戦略」という、より上位の戦略です。つまり、経営戦略を知ることで企業が求める人物像が見えてきます。
つまり、経営戦略と採用戦略を押さえることで、企業が求める人物像が明確になってきます。

2. 経営戦略から「求められている仕事」が見える

経営戦略について知る為には、もちろん経営層に会える機会があれば、直接訊くのがベストです。ですが、それはベンチャー企業ならまだしも、大手企業ではほぼ不可能です。よって、代わりの方法として、企業の公開しているIR情報を閲覧しましょう。
IR情報からは様々なことが読み取れます。企業の財務の現状や、打ち出している今後の方向性(経営戦略)など、学生にとっても有益な情報がたくさんあります。特に、経営戦略は必読です。企業が伸ばしていきたい事業、伸ばしていく施策が見えれば、自ずと求められている人材も見えてきます。メーカーが「製品の技術レベルを上げる」ことを目指しているのなら技術者が必要でしょうし、「市場シェアを拡大する」のであれば営業職が求められていることが分かります。
IR情報は難しいというイメージがあるかもしれませんが、株主など一般の人々向けに発信されているものですから、学生でも十分に理解できます。恐れずに挑戦しましょう。

ご参考までに、損益計算書の読み方は以下を参照してみて下さい。
長く働ける企業を見極めるためのIR情報(損益計算書)の簡単な見方

参考記事
志望動機に必要な2つのアピール 〜その2 価値観・適性〜

3. 採用戦略から「求められている能力・スキル」が見える

人事部には採用戦略があります。これは前述の通り、どんな学生をどれだけ採用するのかという戦略になります。
もう少し詳しく説明しますと、人事部には大きく「人員計画」というものがあります。これは「今年の社員の状況をまとめたもの」とでも考えて下さい。たとえば「営業部には社員が10人、うち1人は今年定年で、うち3人は非正規雇用で、残りが正社員。非正規の社員は今期で契約が満了になるが次の契約更新は予定無し」など、社員の雇用にまつわる情報が整理されています。採用計画は、その結果として用意されます。
つまり、企業は事業部ごとに「こんな人材を何人欲しい」と人事部に要望を出します。「営業のスペシャリストが2人欲しい」などです。逆に言えば、人事部に「新卒の配属予定が多い部署はどこですか?」「営業部はどのような人材をどれくらい求めていますか?」などと聴けば、大体答えが返ってきます。それによって、新卒が求められている仕事が大体見えてきます。
たとえば「今後は製品Aの市場シェアを拡大していく」というメーカーがあるとします。ですが、これだけでは「どうシェアを拡大していくのか?」が見えません。製品の技術水準を高めていくのか、それとも営業活動を重視していくのか、分かりません。
ですが、当該事業の人員計画を確認すれば、今後どのように拡大していくのか見極めることができます。技術担当が例年通りのペースで採用されているのに対して、営業部の人員の補充が拡大傾向にあれば、ある程度営業力を重視していく方針と言える可能性が高いです。

4. 企業の用意しているキャリアビジョンと確認する

採用計画に際して、もう一つ押さえておきたいのがキャリアビジョンです。よく面接でも「将来どうなりたいですか?」など質問されることがありますが、それはこの「キャリアビジョン」について聴かれていると考えましょう。
人事部の仕事の一つに、社員のキャリアビジョンを考えることがあります(正確にはキャリアだけではなくライフビジョン=日常生活も考えます)。企業には理念があり、社員はそこに共感している人が多いですが、とは言え決して同質な人ばかりというわけでもありません。仕事で目指す道(昇進志向が強いのか、現場一筋なのか、等)、プライベートに対する考え方も違います。故に、社内には多くのキャリアビジョンが存在します。人事部は、この社員それぞれのキャリアビジョンと企業の求めるキャリアビジョンを擦り合わせることも仕事としています。
逆に言えば、企業には「こうなって欲しい」という一定のキャリアビジョンがあります。ですが、社員自身の思いを蔑ろにもしません。とは言え、擦り合わせが困難だと判断される社員の場合、当然ですが採用には至りません。仕事内容に対する適性だけではなく、そうした価値観部分でのビジョンも一致していることが求められます。

以上、戦略を確認することの重要性でした。就活生の大半は、経営戦略や採用戦略をあまり確認しませんので、逆に言えば差をつけるチャンスとなります。特に「企業の将来」と「自分の将来」を擦り合わせる上で非常に大切な点です。後悔しない企業選びの為にも、ぜひ意識しておきましょう。