面接に役立つ企業研究実践編!携帯3社の決算発表を分析してみる | 新卒就活.com

2016/08/05更新

面接に役立つ企業研究実践編!携帯3社の決算発表を分析してみる

携帯|新卒就活の手引き

[追記]
面接の季節になったので、再掲載です。
まずこちらの記事を読んで、面接前の企業研究について学んだあと、実践編として見ていきましょう。

面接前に新卒就活生が抑えておくべき3つのステップ
 
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キャリア3社の決算発表から垣間見える“三者三様”の事業戦略
ヤフーニュースを見ていたところ、この記事に目が留まりました。たまたまソフトバンクの決算発表をUstreamで見ていたこともあって、興味本位で各社の決算情報を覗いてみたので、今回は3社の決算発表を分析してみたいと思います。

NTTドコモ

それでは、まずNTTドコモから見ていきましょう。結論から書くと、今回の決算は、増収減益でした、
先ほどの記事ではどのように伝えているのでしょうか。まとめると以下の通りです。

・減益になったものと、スマートフォンの販売や「Xi」の契約数も伸びており、販売・契約面は好調に推移している。
・MNPでユーザーが他社に流出していることが課題になっており、競争力のある端末と「Xi」の高速化という、デバイス・インフラの強化で巻き返しを図っている。
・サービス面で他社と差別化を図っており、「ドコモクラウド」や「dマーケット」、様々な企業の買収等で総合サービス展開に一層力を入れていく。

一般的には、携帯事業で一人負けという印象が強いですが、販売等は好調で、新しい事業にも積極的に投資をしているようですね。確かに有機野菜、無添加食材等の会員制宅配サービスのらでぃっしゅぼーやを買収した時は驚いた記憶があります。
この記事を参考にドコモを調べていきましょう。
それでは、まず今回の決算発表から見ていきます。

 

今回の決算成績

ドコモ成績|新卒就活の手引き
売上である営業収益は前年同時期に比べるとかなり伸びていますね。
営業収益の伸びの理由には、記事の通り、携帯端末の販売の伸びと「Xi」の契約数の増加があるようです。
端末は、メーカーから仕入れ、携帯キャリアが販売をしているので、端末販売数が伸びれば、売上も伸びますね。
「Xi」とは、高速データ通信サービスなので、以前展開していたドコモのサービスから「Xi」に契約変更が行われると、客単価が伸びるようです。
販売台数増加|新卒就活の手引き クロッシィ契約数|新卒就活の手引き
出典:2013年3月期 第3四半期決算説明会資料

では、なぜ利益は減少しているのでしょうか。
決算資料では、月々サポートとMOUの収入減が響いているようです。
月々サポートとは、キャンペーン費用です。MOUとは、平均通話時間のことです。
つまり、電話する人が減って音声収入が減ったということですね。

営業利益推移|新卒就活の手引き 出典:2013年3月期 第3四半期決算説明会資料

 

ではこの決算は、中長期的目標から見てどうなのか。
ドコモは今どのような目標をもとにビジネスを展開しているのでしょうか。

ドコモのHPに飛び、「ビジョンと戦略」のページに行きます。
ドコモ2020年|新卒就活の手引き
企業ビジョン 「HEART ~スマートイノベーションへの挑戦~」(2020年ビジョン)

ドコモはこれからの10年、モバイルを核とした「総合サービス企業」へと進化し、国・地域・世代を超えてすべての人々が、安心・安全で豊かに生活できる社会の実現に向けた絶え間ない変革(イノベーション)に取り組んでいきます。

とあります。先ほどの記事にもあった、”総合サービス”というキーワードがまた出てきましたね。
ではこれまでの10年間は具体的にどのような取り組みをしてきたのでしょうか。

MAGIC|新卒就活の手引き

モバイルの普及拡大
・携帯電話からケータイへ
・ケータイを1人1台所有する時代へ
・様々なデバイスへの浸透

確かに携帯電話がi-modeなどによって、webにアクセスするデバイスになってから”電話機”という印象はかなり薄れましたよね。
また、ケータイはすでに1人1台以上所有する時代になっています。⇒人口1億2千万人の日本の携帯電話契約数

この10年間を振り返ると、ドコモの果たした役割はかなり多かったと思いますし、目標もほぼ達成したといっても過言ではないと思います。
それでは、次の10年間はというと先ほどから書いているとおり、モバイルを超えて多様なサービスを提供していくということのようです。
では、モバイルを核とした総合サービス企業になるために、どのような取り組みを行っているのでしょうか。

 

「中期ビジョン2015 ~スマートライフの実現に向けて~」

「中期ビジョン2015 ~スマートライフの実現に向けて~」

ここに今後10年進化を続けていくにあたっての中期ビジョンが載っています。(2015年まで)
一つ一つ見ていきましょう。

モバイルのサービスの進化に向けた取り組み

スマートフォンを中心とした多彩なデバイスにおいて、オープンな環境のもと自由で広がりのあるサービス・コンテンツや快適な操作性の進化に取り組み、お客様の更なる楽しさや便利さを追求していきます。
Xi(クロッシィ)®のエリア展開を加速するなど、お客様により安定した通信環境を提供します。

これは、核となる取り組みですね。より自由で広がりのあるサービス・コンテンツを使ってもらうために、快適な操作性を兼ね備えた端末や、より高速で安定性のある通信環境を提供していくということのようです。僕たちがイメージしやすいドコモの成長戦略ですね。

産業・サービスの融合による新たな価値創造

「モバイルを核とする総合サービス企業(Integrated Service Company)」を目指し、モバイルとシナジー効果の高い事業領域において、アライアンス企業との協業により、様々な産業・サービスとモバイルとの融合を通じたイノベーションに取り組み、新たな価値を創造し新しい市場の創出に挑戦します。

モバイルとシナジーの高い事業領域で、他社と様々な協力をしていくとのことです。ちなみにアライアンスとは”提携”という意味です
記事にあった、「マガシーク」の買収や、先ほど書いた「らでぃっしゅぼーや」の買収もこの「産業・サービスの融合による当たらな価値創造」が目的のようですね。

ちなみに「マガシーク」とは、”ファッション分野における有数のECサイトであり、モバイルを日常的に利用される20~30代女性を中心に一定規模の顧客基盤を有しております。”とのこと。

ここに買い付けの目的が載っています。

ドコモは、「中期ビジョン2015」において、新たな事業領域の創出および事業拡大を中長期戦略の大きな柱と位置づけており、その新事業領域の一つである「コマース事業」において、2012年12月より、スマートフォンやタブレットからネットショッピングを簡単にご利用できるサービス「dショッピング」を開始しております。現在「dショッピング」では、主に生活用品等を商材として扱っておりますが、このたびのマガシークとの資本提携により、今後、ファッションEC市場における更なる事業拡大を進めてまいります。

ふむふむなるほどなるほど。

クラウドの活用と安心・信頼に向けた取り組み

サービスの進化と産業・サービスの融合の取り組みを、ドコモのクラウド(「パーソナル」クラウド、「ビジネス」クラウド、ネットワーククラウド)により加速させ、暮らしやビジネスがより安心・安全で便利・効率的になることにより、より充実したスマートライフの実現を目指します。

とのことです。下の図に解り易く書いてあります。
クラウド活用理由|新卒就活の手引き パーソナルクラウド|新卒就活の手引き

この図は、2つ目に挙げた”「モバイルを核とする総合サービス企業(Integrated Service Company)」を目指す”という点にもつながってくるように感じます。ドコモが感じている危機感としては、これだけさまざまなサービスがインターネット上にあふれてきているので、そのサービスと端末だけをつなぐ、まさにインフラ会社になってしまうと他社と差別化ができなくなってしまうのではないかという点ではないでしょうか。そのため、インフラ面とシナジーを起こすような新しいサービスの展開、またその新しいサービスをより利用しやすくし、ユーザーを囲い込むためにクラウドビジネスにも力を入れているのではないかと感じました。

ではこの中期目標において、具体的な数値目標はどのようになっているのでしょうか。

 

数値目標と決算発表を照らし合わせてみる

ここまでドコモがどのような戦略で事業展開をしているか見てきましたが、その事業戦略から設定される目標と今回の結果についてみていきたいと思います。具体的な数値としての中期目標は、先ほどのページに記載されていました。
中長期的目標|新卒就活の手引き出典:中期的な目標

とてもシンプルで解り易いですね。

  • パケット収入
  • 新領域における収益

の数値を目標に設定しているようです。僕の印象としては、フィーチャーフォンからスマートフォンに急激にユーザー移動が起こっている中で、音声よりもデータ通信での課金が重要になってくるという点と、よりデータ通信が増える将来に向けて、通信を結ぶだけでなく、その先のコンテンツでも勝負していきたいという意図があるのではと感じました。

では、この数値と今回の結果を比較していきましょう。
パケット収入の増加|新卒就活の手引き 新領域の結果|新卒就活の手引き

この2つのグラフを見ると、重要視している点は順調に成長してきていることがわかりますね。

数値だけ見ると”増収減益”ですが、中長期的戦略から見ると、今後のドコモが楽しみになってきませんか?
今回はかなり端折った部分もありますが、ただ単に数字だけ見るのでなく、「目標、戦略からみてその数字はどうなのか」という分析の大切さが伝わればと思います。今回ドコモだけでかなりの分量になってしまったので、次回ソフトバンクとKDDIについて解説したいと思います。